2024/07/25(木)
こちらの記事はさんふらわあ 端ッコスタンプラリーに挑む―最南端編の2日目です。
1日目はこちら
※記事内で出てくる南大隅町のコミュニティバスは、
公式回答としては地元住民向けで観光利用は想定していません。
利用拒否はされないと思いますが自己責任で。
2日目:佐多到着まで
前日23時まで移動、寝床の快活Clubでは鍵付個室が満席で照明の眩しいブースでの就寝。
イビキおじさんに妨害されてコンディションは不調ですが、本日も朝5時前から活動開始です。
快活から歩いて約2km、垂水港行のフェリーが発着する鴨池港ターミナルにやってきました。
近頃北海道の景色ばかり見てきたので、異世界に来たような感覚。

05:20 鴨池港 鹿児島交通 鴨池・垂水フェリー 垂水港行
鴨池港からは平日は50分間隔で運行。その始発に乗車します。
この時間から行動しないと佐多岬には行けないという事実。
※2025年2月のダイヤ改正で始発が繰り下げられ、現在の始発は6:00です。
なのでこれから辿るルートは成立しない、、
徒歩乗船の場合、鴨池港の営業所または券売機で乗車券を購入して垂水発で渡す方式。
ただ始発の場合どちらも営業時間外なので垂水港で精算しました(確か)。

ちょっと明るくなってきて鹿児島のマンション群?が見えてきました。

船内はこのような感じ。長距離路線ではないのでクロスシートがずらっと並んだ形式です。

この航路で有名なのが船内にあるうどんの食事コーナー。
50年の歴史があって早い安い美味しいと評判です。
営業は6:50発の便からなので、残念ながらまだ閉店中、

いざ出発。
鹿児島湾(錦江湾)を横断して薩摩半島と大隅半島を結ぶルートとなっていて、途中桜島の脇を通ります。
(大きな島なので出発時点で見えますが)

出発から35分で垂水港に到着。
鴨池からの乗客はまばらでしたが、これから垂水からの通勤通学で大勢やってくるでしょう。

奥に見えるのが駐車場。ここまで車で来て人だけ乗るケースが多いんですかね?
車両載せるとそれなりにお金かかるし。

フェリーターミナルの目の前はバスの発着所になっていて、ここから各方面へ向かうバスがやってきます。

06:21 垂水港 鹿児島交通 垂水中央病院-志布志港線 志布志港入口行
垂水からはさらに南の根占を目指しますが、垂水―根占を直接結ぶバスは平日1日1便しかないので
いったん南東の鹿屋を経由します。
フェリーに接続する形で設定されていた鹿屋・志布志行のバスに乗車。

しばらくは鹿児島湾沿いの道路を走行。

古江町という所でぐっと標高を上げて東の鹿屋方面へ進路を変えます。

鹿屋市は人口10万人近くを擁する大隅半島における経済の中心地です。
鉄道が通らなくなって久しいですが、自衛隊基地もあり産業基盤もしっかりしていたことから
衰退することなく現在を迎えています。
日本で唯一の国立の体育大学、鹿屋体育大学もあります。

07:05 鹿屋バスターミナルに到着。道路の片側に縦列駐車する方式です。

バスターミナル横の建物はリナシティかのやという市民交流施設になっていて
スーパーなど飲食店も出店しています。

07:15 鹿屋 鹿児島交通 鹿屋-根占線 根占行
10分の乗り継ぎで次は根占行。(今はダイヤ改正で出発時間が少し変わっています)
(鴨池)→垂水→鹿屋→根占→佐多の区間は鹿児島交通がpdfで出している時刻表上で接続便が記載されているので、
多少遅れても待ってくれると思います。
なお土休日はこの便は運休、根占行の始発は9時50分なので接続は平日限定。

出発後、バスは自衛隊鹿屋航空基地の東側を通って南下します。
途中の大姶良町。姶良はあいらと読みますが、
同じ字を使う姶良市が鹿児島市の東に、同じ読みの吾平町が大姶良町の東にあってややこしいことになっています。

大姶良町を抜けて国道269号に合流、ここからは主に海岸沿いを走行。

錦江町の神ノ川を渡るところ。近くにある神川海岸では影絵アートが展示されているらしい。
道の駅になっているのでそのうち訪問します。

根占の街に入り、終点はもうすぐ。その前に根占港を経由します。

なんだか中途半端なところですが、8:06 終着の根占で下車。
バスはすぐに去っていきました。

反対側にバス停の標識があったので一応のぞいてみましたが、やはり佐多行は1日1本。

1時間ほど時間があるのであたりを散策。
根占港近くのみなと公園というところ。平日朝ですが車が大勢、何かやってた?

根占港からは薩摩半島側の山川港とを結ぶフェリーなんきゅうが発着しています。

ちょうど山川8:00発、根占8:50着の便がやってくるところでした。
このフェリーに接続する形で佐多岬を周遊する観光バスが設定されています。
今回は使わないと決めたので、、別の手段へ佐多を目指します。

09:15 役場本庁 南大隅町コミュニティバス 根占-佐多線 佐多石蔵行
というわけで根占からは南大隅町のコミュニティバスを利用。
先ほど降りた根占のバス停も運行上は通ることになっていますが、
南大隅町のバス路線はバス停が設置されていないオールフリー乗降なので乗れるかちょっと不安だったんですよね、
始発の場所なら間違いないということで(南大隅町)役場本庁に来ました。

何にせよバス停がないのでどこに来るかわからない。
少し目を離した隙にやってきたので外から写真を撮る余裕がありませんでした。
佐多へ行く便で間違いないとのこと、ひとまず最初の関門はクリアです。
※乗車したのは本庁入口手前、根占図書館側のベンチが設置されている場所付近です
あと余談ですが南大隅町のコミュニティバスは利用料金無料。

鹿屋からのバスも通ったねじめ温泉ネッピー館。
ロータリーがあるしここで待っててもよかったかも。

雲が晴れてきて、遠くには開聞岳が。ほんと左右対称の綺麗な形をしていると思います。

途中に本土最南端にある道の駅根占がありますが撮り損ねました。
この伊座敷トンネルを抜けるといよいよ佐多の市街地です。
(佐多側から撮影したものです)

トンネルを抜けてすぐのところにあるAコープの前で下車。時刻は9時53分です。
バスの車体がこちらなんですが、一般車両と変わらない塗装でガチで見分けがつきません。
バス停がないので手を挙げなきゃ止まってくれないんですがこれじゃわからない。。

2日目:佐多岬到着まで
地域内の貴重なスーパーとなっているのがこちらのAコープ。
ここより南には食料を買える場所は基本的にはないのでしっかりと調達します。

次のバスまで2時間以上あるので南の方へ歩いてみます。

といっても市街地はコンパクトにまとまっているのであまり時間もかからず。
11時になったのでこちらの蕎麦屋に入ります。
ちなみに佐多周辺はやっている飲食店も限られているので
佐多岬周遊バス利用の際は昼食は自分で電話をかけてアポイントをとるらしい。斬新な形式。

カツ丼セットです。冷房も効いていて最高、しばらく休憩していました。

12:30 Aコープ 南大隅町コミュニティバス 佐多-田尻線 田尻行
Aコープに戻ってきて、ここから佐多岬近くの田尻という集落に行くバスに乗る予定でした。
バスの見分けがつかないといった恐怖の情報を仕入れてしまったので
15分前にはスタンバイして待っていたわけなんですが、どういうわけか一向に来ない。
出発時刻から10分以上経ちましたが音沙汰なし。まさか見逃した?
ただ不可解な点があって、他の地区に行くバスも同じ時間帯にここAコープから出るはずなんですが
それも全く見かけない。何かがおかしい。

どうにもならないので1kmほど歩いて南大隅町の佐多支所にやってきました。
鹿児島交通の佐多発着のバスはこの近くにあります。

中に入って目に飛び込んできたのは衝撃のお知らせ。なんと本日は12:30発の便が運行されない、、
のんびり昼食をとっていた間に佐多岬方面へ行ける唯一のバスは出発済みでした。詰んだ。
さすがに事前に情報を仕入れるのは無理、こんなところでコミュニティバスの洗礼を受けるとは思いませんでしたね。

現在の時刻は13時、佐多岬までの距離は15km。
佐多岬観光案内所の営業が17時までなので休憩なしで歩けばなんとか、ですが普通に無理じゃないか。
といっても止まっていても何も起きないので徒歩移動スタート。
住宅も少なくなりこんな感じの風景が延々と続きます。

そんなわけで佐多岬に到着!!!
はい、歩きは途中でギブアップしました。

気温34ºC+強烈な日差しと湿気、前日からの疲労、途中で雨降る予報だったので長距離歩きに向かない長靴、
アップダウンのある道、Google mapが指定した短縮ルートが通行止め…
心折れる要素しかありませんでした。
ギブアップしたのは佐多支所から県道68号をだいたい3kmくらい進んだところ、自販機のある地点です。
熱中症になる気配を感じたので早めに撤退。通りかかった地元の方の車に乗せてもらいました。
Aコープで買い物した帰りのようで、
わざわざ寄り道までして佐多岬まで運んでいただき本当に感謝です。
ということで自家用車のパワーにより14時に佐多岬の観光案内所に来ることができました。
コミュニティバスに乗れなかった以上これが最適解です。

体が塩分を欲している、、のでソフトクリーム。
佐多岬で汲みあげた海水から取れた塩を使用した塩ソフトです。

あとは半島の東側、辺塚地区の特産だいだいを使用したソーダ飲料も。
これでちょっと回復しました。

ARマーカーは観光案内所入口のドアに貼られています。
スタンプ取得したところの画面残していませんでした。

今いる観光案内所のあたりまでは車で来れる場所。ここでも十分最南端に来た気分を味わえますが、

さらに奥の佐多岬展望台まで歩いていくことができます。
営業時間朝8時~日没までというざっくりとした区切り。時間外はこのトンネルの先は通行不可に。

トンネルを抜けるといきなり鬱蒼とした森の中に。

一部のルートは通行止め状態となってました。階段のある迂回路を進みます。

垂れ下がるツタ?に覆われていた御崎神社。当然ながら本州最南端の神社です。

途中開けた場所にある休憩広場。ここまで来れば展望台まであと少しです。

地図でいうとこのあたり。

スロープを進んで展望台に到着。建物は2018年完成でわりかしキレイです。

1Fの中は東西南北の景色が見れるような形。全方向ドアが開いていたので風が勢いよく入ってきます。

屋上に上っていよいよ最南端からの眺め。
南側は大輪島とそこに建つ佐多岬灯台。灯台までは道は繋がっていないのでここから見るのが限界です。
その先には屋久島があるみたいですが、雲で見分けがつかない。

東側は手前に見える栗みたいな形の枇榔島と、種子島・馬毛島方面。

西側(北西)には開聞岳。これは距離も近いのでよく見えます。

ゴツゴツした岩肌の目立つ佐多岬海岸。
展望台に向かう遊歩道から分岐して海岸沿いにも一応行けるようです。

歩いてきた遊歩道方面。緑で覆われて道が全く見えない、結構凄い場所を通ってきたようです。

展望台からの景色も楽しんだところで観光案内所に戻ってきました。
ここで終わり、としたいところですが送っていただいた車も(当然ですが)いないので
自力で引き返す必要があります。

2日目:佐多岬野営場まで
明るいうちに戻りたいので気合を入れて徒歩開始。
県道68号の通る大泊地区まで約6kmの道のりです。

少し進んだ先にあるのが北緯31度記念碑。
バイクや自転車と一緒に記念撮影するのにちょうどよい場所です。

佐多岬からは主に下る道なので逆方面よりは歩きやすいです。
しかし目的地はまだ遠い、

佐多岬公園第二駐車場の近く。
GWなど繁忙期は観光案内所のある第一駐車場に車を停めきれなくなるので
ここからシャトルバスが運行されたりします。

海沿いに降りてきて住宅がポツポツと見えてきました。
ここが田尻地区。本来ならここまではバスで移動できていた、、はず。

田尻漁港では、さたでい号という遊覧船が出ていて海中散策をすることができます。


田尻からは距離の短い海側の道を進みますが強烈なアップダウン。体にこたえる坂です。

木で隠れていますが砂浜のところにあるのが大泊野営場。
水シャワーがあるって書いてあったので見に行ってみましたがちょっと使えそうな状態ではなかった。
海水浴した後とかなら抵抗なく使えるかも。
中央にある白い建物が2023年3月で営業休止したホテル佐多岬です。
なお佐多の市街地あたりから自転車を漕いでるパワフルな外国人がいたんですが
その人はここにテント張ってました。
次の日志布志の港でも似た感じの人がいて、、同一人物だったら体力お化け。

大泊野営場からさらに北に進んだところには佐多岬野営場があり、
2021年と最近整備された場所でキレイそうなので私はこちらで野宿することにします。

真ん中にドンと構える大木がありその周りは芝生が広がっています。
芝は整えられていて、炊事棟と写真には写っていませんが清潔な洋式トイレがあります。
利用料金は無料。ありがたく利用させてもらいます。
※敷地内に自動販売機はありませんが、県道に出たところにあります

ここまでお荷物でしかなかったテントを活用する時が遂に来ました。
ペグを打ち込んでセッティングします。

時刻はまだ17時すぎですがもう今日やることはなし。夜が更けるのを待ちます。
ひとまず遭難せずに野営場までこれたので非常食は食べちゃう。

野営場にはしばらく1人でしたが、21時頃にバイクの2人組がやってきましたね。
初の野宿でポツンと1人だとちょっと心細かったので安心しました。
それでぐっすり寝られたかというと、、眠れませんでした。
この日は風が強くてですね、風の音もそうですがテントが凹んで体の方に食い込んでくるんですね。
気になってしょうがない。
テントも小さいので対角線上に寝ころばないとスペースが足らない、やはり安物では限界がありました。

それと天気が不安定で夕方~夜中にかけて3~4回通り雨に見舞われました。
雨対策は皆無なので、放っておいたらテントと荷物が全滅する羽目に。
なので雨雲レーダーの動きを逐一監視して降りそうになったら急ぎ撤収、
トイレのある建物の軒下で雨宿りしてました。
これが午前3時ごろ、1時間くらい雨が止まなくて立ち尽くしていたときの写真です。
雷があったらもっと厳しい状況でしたが、雨だけで済んだのは幸い。

長い長い夜を過ごし、3日目を迎えます。
- ここまでの移動経路まとめ
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(快活club 鹿児島新栄店から徒歩 1.7km)
05:20 鴨池港→05:55 垂水港 鹿児島交通(鴨池・垂水フェリー) 500円
06:21 垂水港→07:05 鹿屋 鹿児島交通 810円
07:15 鹿屋→08:06 根占 鹿児島交通 960円
徒歩 900m
09:15 役場本庁→09:53 Aコープ 南大隅町コミュニティバス 0円
徒歩 3.1km
13:40 県道68号 徒歩ギブアップ地点→13:55 佐多岬観光案内所 地元の方の車
徒歩 1.4km
「佐多岬展望台」
徒歩 1.4km+5.5km
17:10 佐多岬野営場
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